0 買い物かご
現在カート内に商品はございません。
アドスリー eBOOKS 電子書籍、雑誌等のアドスリー総合オンライン書店
営業時間 AM10:00~PM4:00(土日祝日を除く)
Menu
加算ポイント:3pt
商品コード: adma0272
¥ 315 税込
関連カテゴリ
山縣一夫,若山照彦 極端にいえば、約60兆個の細胞で構成されている我々の体には、体細胞と生殖細胞という、たった2種類の細胞しか存在しないと考えられる。なぜこんなに極端な分類をするのかというと、それは生殖細胞があまりに特異な性質を持つことによる。 個体の死とともに、いずれは必ず終焉を迎える体細胞とは異なり、生殖細胞はパートナーのそれと合体しつつ新個体として存続し続ける。また、生殖細胞(配偶子)は受精のために高度に分化した細胞であるが、その反面、体を構成するすべての細胞は生殖細胞から生まれることから、最も未分化な細胞であるともいえる。これら、生殖細胞の特異的な性質を評して、東北大学の松居靖久先生は「個体の中にありながら、独自のライフサイクルを持つ独立した生きもののようにもみえる」と表現している。 図1は、哺乳動物受精研究の父である柳町隆造先生が、生殖細胞の面白味を説明する際に用いたものである。また、「遺伝学的にみると、体細胞は生殖細胞の運び屋にすぎない」というウィルソン(Edmund B. Wilson)の言葉も引用している。これらの言葉からもわかるように、生殖細胞はただ特異な存在というだけでなく、生命にとって根源的かつ最も重要な細胞であり、唯一無二の存在といえよう。
山縣一夫,若山照彦
極端にいえば、約60兆個の細胞で構成されている我々の体には、体細胞と生殖細胞という、たった2種類の細胞しか存在しないと考えられる。なぜこんなに極端な分類をするのかというと、それは生殖細胞があまりに特異な性質を持つことによる。
個体の死とともに、いずれは必ず終焉を迎える体細胞とは異なり、生殖細胞はパートナーのそれと合体しつつ新個体として存続し続ける。また、生殖細胞(配偶子)は受精のために高度に分化した細胞であるが、その反面、体を構成するすべての細胞は生殖細胞から生まれることから、最も未分化な細胞であるともいえる。これら、生殖細胞の特異的な性質を評して、東北大学の松居靖久先生は「個体の中にありながら、独自のライフサイクルを持つ独立した生きもののようにもみえる」と表現している。
図1は、哺乳動物受精研究の父である柳町隆造先生が、生殖細胞の面白味を説明する際に用いたものである。また、「遺伝学的にみると、体細胞は生殖細胞の運び屋にすぎない」というウィルソン(Edmund B. Wilson)の言葉も引用している。これらの言葉からもわかるように、生殖細胞はただ特異な存在というだけでなく、生命にとって根源的かつ最も重要な細胞であり、唯一無二の存在といえよう。