someone - Biophilia 連動企画 : 人工核酸を駆使した遺伝子治療

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商品コード: adma0228

¥ 315 税込

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商品について

大窪章寛,清尾康志,関根光雄

通常、生体内のゲノムDNA 中では、A(アデニン)とT(チミン)が、G(グアニン)とC(シトシン)が対になり2 重鎖を形成する。この塩基対形成を利用して、生命はDNA の遺伝情報をRNA に写し取り、さらにその情報を基に生命活動に欠かせないタンパク質を合成する。近年、この「DNA → RNA →タンパク質」という一連の遺伝情報伝達をターゲットにして作用する「核酸医薬品」が開発され、脚光を浴びている。図1a に示すように、従来の医薬品は過剰なはたらきをするタンパク質(悪性タンパク質)をターゲットにしているため、タンパク質の構造を解析しなければ薬剤のデザインを行うことは困難だった。それに対し、核酸医薬品は、図1b に示すように悪性タンパク質ができる前に情報伝達役のDNA やRNA のはたらきをストップさせる。ここでは、人工的に合成した核酸(DNA またはRNA)を薬剤として使っているので、その配列情報のみで薬剤が簡単にデザインできる。また、特定の悪性タンパク質の合成だけを止める薬剤なので、副作用が少なく、高い薬剤効果が期待できる。今後、核酸医薬品はがん、関節リウマチ、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎、眼科疾患など、局所的疾患へ幅広く応用されていくであろう。

その一方で、核酸医薬品の実用化において、解決すべき課題も少なくない。核酸、とくに人工的に合成したRNA は生体内で分解されやすいため、医薬品として実用化させるには、生体内で分解されないような安定性を付与する必要がある。また、薬剤が間違った塩基対形成してしまうと目的以外の遺伝子のはたらきを止めてしまうため、多大な副作用を起こしてしまう。これらの問題点を克服するために我々がデザイン・合成した新規人工核酸について以下に紹介する。