アクアポリン水チャネルの多彩な機能とその障害

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石橋賢一

生物に水は必須であり、水を効率よく通す水チャネルは、細菌からすべての生物に存在している(表1)。しかし、細胞膜は水をよく通すので、水チャネルがなくてもそれほど困らないのも事実である。水チャネル(アクアポリン:AQP)は1990年代の初めに分子実体が明らかになった分子量3万程の6回膜貫通膜タンパクである(図1)。砂時計構造で、水より大きい分子は排除される。温度非依存性に大量の水を通せるチャネルはアクアポリン以外には知られていない。

アクアポリンは、水輸送以外の機能もあり、水代謝に限らず生命現象に深く関与する分子としても注目されつつある。したがって、アクア(水)+ポリン(孔)=水の孔というネーミングは現在では適切ではない。

ここでは、アクアポリンの機能について概観しながら、その障害で起きる病態について展望する。