生命科学の進展に寄せて : 生命科学・医学研究者が備えるべき「マナー」

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金澤一郎

生命倫理の問題は、動物実験の問題など古くから続く問題、近年の科学技術の進歩によって新たに問題となってきた、クローン技術、遺伝子解析、ヒト胚使用実験などの問題など、枚挙に暇がない。医療倫理についても、インフォームド・コンセント、守秘義務、遺伝子診断・治療、優性思想、生殖補助医療、尊厳死、安楽死など、多岐にわたる場面で問われる。

思想史研究者の子安宣邦氏は、倫理を「『倫』は『なかま』、『理』は『ことわり』、すなわち、『倫理』とは、人間共同体の存在根底としての『秩序』である」としている。これは、「自分以外のもの(者/物)とのつき合いにおける『マナー(お作法)』」と換言できる。その中で、生き物を扱う生命科学研究者がとくに守るべきマナーが生命倫理であり、医学・医療の場面で守るべき固有の厳しいマナーが医療倫理である。