ヒトの心の発達とその精神病理の理解を目指して : 第4回 統合失調症の認知機能への神経心理学的アプローチ

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松井三枝

1950年代、抗精神病薬の発見とともに、おもに陽性症状に眼が向けられてきた。しかし、陽性症状が改善しても統合失調症からの回復には至らず、機能的予後の改善はなされなかった。最近になって再びクレペリンやブロイラーが示唆したように、統合失調症の基本的な障害の理解には認知機能障害が疾患の中心的役割を果たす、という見解が受け入れられてきている。とくに、脳画像技術の進展とともに、ここ15年で、統合失調症の認知機能障害へのアプローチは新たな様相を呈しているといえる。ここでは、統合失調症の神経心理学的アプローチとこれまで明らかにされてきた認知機能障害の特徴について紹介する。