「きぼう」での日本発宇宙生物実験

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矢野幸子

― 国際宇宙ステーション(ISS)・日本実験棟「きぼう」

国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングされる日本初の有人実験施設となる実験棟「きぼう」の最初の打ち上げが間近になってきた。「きぼう」(図1)は全部で3回に分けて打ち上げられる。実験装置は船内保管室(図2a)に収めて打ち上げられ、次の船内実験室(図2b)の到着後に船内実験室内に移動し、設置され、起動が行われる。生物実験を行うための実験装置としては細胞培養装置、クリーンベンチという2台の実験装置(図3)が打ち上げられる。「きぼう」に設置後、実験装置機能を検証するため、実験装置内に設置する実験ユニットという試料保持部も実験装置とともに打ち上げられる。

生物実験装置の機能検証のためには、生物を被写体にして動画を宇宙ステーションから地上に伝送し画質等を確認することが必要である。カブトエビ、ミジンコ卵は耐性卵として乾燥保存に耐えるため、地上および軌道上で長期間保管後、給水することで実験を開始できる。つまり時間および保管条件などに制約の多い「きぼう」初期起動検証の中でスケジュール変動があったとしても、ふ化、観察が可能な動物種であるため、カブトエビとミジンコを試料として選定した。