前立腺がん治療薬開発物語 ― ペプタイドホルモンの試験管ガラス壁への吸着防止方法から前立腺がん治療薬開発まで―

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商品コード: adma0132

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中山亮,山崎巌,藤原玲子,安斎享征

前立腺肥大症と前立腺がんとの違い

前立腺には内腺と外腺があり、前立腺肥大症は前立腺内腺が肥大して発症するのに対し、前立腺がんは、前立腺外腺細胞ががん化して発症するものであって発生部位が基本的に異なっている。

前立腺がんが発症すると、前立腺に特異的な腫瘍マーカーのPSA( Prostate Specific Antigen)が正常値4.0ng/ml以下の値を大幅に超えた値になる。著者の知人は、前立腺がんが見つかった時、PSA値が7.73であった。その後、手術を受け、PSA値が0.033〜0.087となり、ある期間その値を保っていたが、その後0.108と上昇したので著者らが開発した薬剤を使用した結果、PSA値が0.004まで下がり、現在に至っている。前立腺がんは、放置して骨などに転移すると悪性化して死に至る場合がある。前立腺肥大症には転移はない。

この前立腺がん治療剤開発に至るまでには1つの物語があった。