生命科学の進展に寄せて : 動物福祉と動物実験代替法への考慮の必要性について

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大野泰雄

社会へ向けて実験の意義を示さなければならない

生命科学の研究や教育、医薬品等の有効性及び安全性評価において、培養細胞等を用いるin vitro研究が増加している。しかし、さまざまな生体機構の統合としての個体への科学的理解を深め、それへの化学物質等の作用を明らかにするためには、依然として、動物実験や実験動物から採取した試料を用いた研究は不可欠であるし(表1)、近未来において、動物実験が不要となるとは思われない。一方、動物福祉や権利に対する社会の関心が高まり、動物実験への反対運動も度々報道されている。欧米には、Humane Society of the US(HSUS)のように、毎年100億円以上の寄付を集める動物福祉団体もあり、大きな政治力を持っている。