新型インフルエンザの流行の波

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谷口清州

新型インフルエンザA(H1N1)は5月に国内で第一例が報告されてから、いったんはおさまったものの、夏以降から再び猛威を振るうようになったといわれており、現在の流行はその第二波が到来したのではないかという話が出ることがある。

しかし、研究者の間では、わが国ではむしろ現在が第一波の段階なのではないかと考えられている。アメリカやイギリスの事例と比較するとわかりやすいが、欧米では春に明瞭な患者数の増加があり、流行曲線でみると明確な第一波を形成している。一方、日本では春の流行は非常に小さく、その後の5〜8月の流行のグラフをみれば、患者数が増加していく曲線が非常に緩やかであることがわかる。少なくとも春の段階ではマスコミで騒がれたほど、わが国ではそれほど大規模な流行になっていなかったといえるのではないだろうか。