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井上達 1996年にロンドン郊外のWeybridgeで、内分泌かく乱化学物質に関する初めての国際ワークショップが開催されてから10年が過ぎ、昨2007年1年間は、さまざまな回顧と展望が語られた(2007年5月は、DDTの全面禁止につながる『沈黙の春』の著者レイチェル・カーソンの生誕100年でもあった)。この間、2002年には、WHOがグローバルアセスメントをまとめ、2005年11月には、Weybridge 10周年を記念したワークショップがヘルシンキで開催され、研究の進捗状況が報告された。 本稿では、内分泌かく乱化学物質研究を、ヒトを含む野生生物が環境との間に営む生体異物相互作用と捉え、この10年間の研究のあゆみの中から、今後の研究に求められていることを述べてみたい。
井上達
1996年にロンドン郊外のWeybridgeで、内分泌かく乱化学物質に関する初めての国際ワークショップが開催されてから10年が過ぎ、昨2007年1年間は、さまざまな回顧と展望が語られた(2007年5月は、DDTの全面禁止につながる『沈黙の春』の著者レイチェル・カーソンの生誕100年でもあった)。この間、2002年には、WHOがグローバルアセスメントをまとめ、2005年11月には、Weybridge 10周年を記念したワークショップがヘルシンキで開催され、研究の進捗状況が報告された。
本稿では、内分泌かく乱化学物質研究を、ヒトを含む野生生物が環境との間に営む生体異物相互作用と捉え、この10年間の研究のあゆみの中から、今後の研究に求められていることを述べてみたい。