生物時計 体のリズムを統合する脳の時計機能

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本間さと

睡眠覚醒・自律神経機能、ホルモンレベルなど、私たちのほぼすべての生理機能は、約24時間(サーカディアン)周期の変動を示している。これらのリズムは、脳内にある小さな神経核「視交叉上核」(Suprachiasmatic Nucleus:SCN)に局在する「生物時計」が、昼間の活動、夜間の休息のため身体や精神機能を時間的に最適化することによって生じている。その不調は、睡眠障害に代表される様々なリズム障害をきたす。一見、命に別状のない生物時計の不調が、生活習慣病などの誘因になっている証拠が、最近次々に明らかにされている。リズム発振のメカニズムについても、分子レベルでの研究が急速に進展している。

本稿では、最近の分子時計研究の急速な進展により明らかになってきた、巧妙で精緻な脳の時計機構やその分子・細胞メカニズムと、最新の話題について述べてみたい。