イラスト医工学 ―バイオメカニクスから医療機器・科学捜査まで

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これまで,医工学に関する書籍では医用電子工学の解説を中心とするものが多かったが,本書では整形外科,歯科など力学課題を多く扱う医学分野や,医療・福祉機器の安全性評価でも必要とされるバイオメカニクスに関しても多くのページを費やした(2章).また,医療事故の防止に関しては,一般的な安全対策の概念を11章で解説するだけでなく,4章では北大電気メス事件を例にとり,事故リスクの技術的検証と事故対策としての医用機器変遷の歴史,チーム医療における役割分担と責任の所在,といった観点から事件を分析することで,安全対策の重要性とその実現の難しさが伝わるように工夫した. 近年,人工知能やロボット技術,万能細胞などの研究が急激に進んでおり,我々の抱えている課題の多くは,近い将来に解決されるかもしれない.例えば,先天性の心臓病患者に完璧な人工心臓を提供することや,全身麻痺の患者でも自由に操作できる義足の開発,さらには絶対に事故を起こさない自動運転自動車の実現や,(凶悪事件の)被疑者の記憶を正確に読み取る装置の開発・・・これまでSFとして描かれてきた世界が実現間近となっている.しかし,それらの課題が解決されたときに,ヒトは今より幸せになれるだろうか?生活の全てを機械がサポートすることで,事故や病気で苦しむこともなく,インターネットやテレビを毎日楽しみ,だれでも長生きできる社会を実現することが医工学の目標だろうか?引き換えに『人間らしいミスを犯す特質』『事故を起こすかもしれない行動をとる不可解さ』といった人間らしさが許容されない社会になってしまうとしたら・・・
 本書を導入として,これから医工学分野に進もうとする若者には,目先の問題解決の先にどんな未来が続いているのかを折に触れ想像していただきたい.これまで,科学捜査の現場で多くの事件・事故の原因究明に取り組み,多くの医療スタッフと共に医療・福祉工学に関する研究・開発を行ってきた私の経験が,医工学の健全な発展の一助となれば幸いである.