古代の点描と随感 ― 早良王国から始めてやがて現代につながる邪馬台国まで ―

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北部九州に成立し継続した王朝の足跡に神話をまじえて探訪記としまとめた一冊。福岡市近郊の「低山登り」と「神社めぐり」から見えてきたものは、自然の豊かさと、扇状地に広がる平野と古代の国境や距離感、そして神話に登場する神々だった。
大陸に近い北部九州は、古代からアジアとの玄関口として機能しており、どの地域よりも、いち早く開け始めた。縄文時代から弥生時代にかけ、大陸や朝鮮半島の一部の人達は、島伝いに海を越えて往来していたのである。

渡来人達によってもたらされた大陸の技術や文化の流入は、最先端の文明をもたらし、絹織物や鉄など、多くのものがこの国に伝播された。このように大陸との窓口となっていた北部九州は、いち早く王墓を伴う大型環濠集落(クニ) の出現を見たのである。

周辺は、多くの遺跡や古墳などが点在し、そこからは中国や朝鮮半島のものと思われる鏡や武器など、多様な出土品を認めることができる。また、有明海沿岸地方から北部九州沿岸地方にかけて「国生み神話」や「神生み神話」に登場する神々を主祭神とした神社が多く見られ、古代の個性的な歴史の始まりを感じ取ることもできる。

このように地理的特性や歴史的特性を持った北部九州は、アジアの文化や政治・経済の交流拠点として今日も機能しており、古代から続くアジア大陸とわが国との接点となっている。(『はじめに』より)