医薬基盤研究所の難病研究資源 バンク-「バイオバンク」に 求められること

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増井 徹

私が所属する医薬基盤研究所は、1984年創設の細胞バンク・遺伝子バンクをはじめとして、霊長類医科学研究センター、薬用植物資源研究センター、メディカルバイオリソースデータベース、実験動物研究資源バンクなどの難病・疾患研究のための生物資源事業を行っている。また、それらの横断検索機能も提供している。
 さらに、現在私たちは、難病研究資源バンク(難病バンク)を厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業の一環として構築している。
このような難病研究資源バンクの設立はかなり前からその必要性が叫ばれていた。それは、研究班内の、あるいは研究班間の共同研究、および他分野の研究者の難病研究への参画のために、その重要性が認識されていたからである。また、難病の原因は多様であり、どの研究者の研究成果の延長に疾患研究の手がかりが含まれてかわからないからである。
 たとえば、バクテリアの研究をしていた研究者の成果が、次に難病研究に資することがある。また、難病バンクは創薬を目的とする企業の試料と情報の利用を可能にする必要性を痛感している。私たちの難病バンクは、本稿で取り上げる「バイオバンク」の一環である。それでは、バイオバンクについて考えてみよう。